🧭 導入:増える人と、増えない人。その差は「増やし方」にある
Contents
前編で見たように、日本の年収中央値はついに405万円になりました。
多くの人が「頑張って働いているのに、なかなか豊かになれない」と感じているのも当然です。
一方で、不景気や物価高の中でも資産をどんどん増やしている人たちがいます。
その差は一体、どこから来るのでしょうか?
答えは、「お金の稼ぎ方」ではなく、お金の増やし方にあります。
【1】富裕層はなぜさらにお金持ちになっているのか?
■ 野村総合研究所の「富裕層ピラミッド」によると…
2023年時点で、日本の富裕層(純金融資産5,000万円以上)世帯は158万世帯に増加しています。
これは前年からも大きく伸びており、富裕層は確実に増えているという事実を示しています。
🔗 引用元:野村総合研究所「富裕層ピラミッド(2023年)」
■ 資産を“持っている”ことが最大の強み
最近では、
- 株価の上昇(例:日経平均が34年ぶりに最高値)
- 不動産価格の高騰(首都圏の中古マンションがバブル期を超えた)
- 円安による海外資産の膨張
などの影響で、「持っているだけ」でお金が増える時代が続いています。
例:
1,000万円分の株式(配当利回り3%)を保有していれば、
→ 毎年30万円が「自動で」手に入る
しかも株価自体が上がれば、含み益も得られる。
これが、働いていなくても資産が増えるメカニズムです。
■ 働いて稼ぐだけでは追いつけない
年収500万円の会社員が、手取り400万円と仮定しても、
生活費でほとんど消えてしまえば、「残せる・増やせる」お金はわずか。
それに対し、富裕層は…
- 投資のリターン(利回り)
- 節税の知識(金融商品・法人化など)
- 再投資による“複利の加速”
などを駆使して、収入より資産に重きを置いた戦略をとっています。
【2】なぜ格差はここまで広がってきたのか?
■ 最大のカギは「資産所得」=働かなくても入るお金
労働収入:働いた分だけ得られる(=上限がある)
資産所得:投資や不動産からの収入(=仕組みが回り続ける)
たとえば、年利5%で運用できていれば…
- 資産1,000万円 → 年間50万円の不労所得
- 資産3,000万円 → 年間150万円の不労所得
- 資産5,000万円 → 年間250万円+税制優遇
つまり、「元手」がある人ほど、放っておいても資産が増えていくんです。
■ 情報格差・金融リテラシーの差も“地味に効いている”
たとえば…
- NISA・iDeCoを知っていて活用している人
- 配当金・利回り・インフレへの備えを理解している人
- 金融ニュースや経済データにアンテナを張っている人
と、
- 「よく分からないから貯金だけ」という人
では、5年、10年後にとてつもない差が生まれます。
■ 一番の分かれ道は「行動できたかどうか」
投資も、副収入づくりも、始める前は誰だって不安です。
「失敗したらどうしよう」と考えてしまうのは普通です。
でも、最初の一歩を踏み出せたかどうかが格差を広げた最大の理由かもしれません。
🆕【3】調整局面は、実は最大のチャンスだった
株式市場は、いつも順調に右肩上がりなわけではありません。
上がっては下がり、また上がる。
それが「投資の世界」では当たり前のサイクルです。
でも、実はこの“下がるタイミング=調整局面”こそ、
「行動する人」と「動けない人」で差がつく瞬間なのです。
✅ 調整局面は“将来の収入”を効率的に育てるチャンス
たとえば高配当株のケース。
- 株価2,000円で配当100円 → 利回り5%
- 株価が1,600円に下落しても配当が変わらなければ → **利回り6.25%**に!
つまり、同じ金額でもより多くの配当を得られるようになるんです。
これを「下がって不安」ではなく、「下がったからこそ効率的に買える」と捉えられるかどうか。
ここが、長期投資家としての「腕の見せどころ」です。
✅ 私が体験した“2つの大チャンス”
😷 コロナショック(2020年)
- 世界同時株安、投資初心者の多くが「売る」判断
- 私は売らず、むしろNISA枠を活用して淡々と積み立て
- 結果、数年後に大きな回復と配当の伸びを得られました
🇺🇸 トランプ関税ショック(2024年)
- トランプ氏の発言で株価急落、資産が1週間で▲7.9%
- 不安はありましたが、「高配当株の利回りが上がる」と判断して買い増しを実行
- 結果、資産は一時減っても、配当収入は増加
こうした局面で「売らなかった」「むしろ買い増した」ことが、
今の月16万円という配当生活の土台になっています。
✅ 今後も、調整は必ずやってくる
歴史を振り返れば――
- 2008年:リーマンショック
- 2020年:コロナショック
- 2022年:ウクライナ戦争
- 2024年:トランプ関税ショック
市場はいつも揺れるものです。
だからこそ、その波に合わせて「やめずに積み上げた人」だけが、次の上昇で飛躍できる。
🧠 覚えておきたい言葉:
不安定な時代こそ、積み上げ続ける者が勝つ。
【4】私たちにもできる“攻めの備え”とは?
「お金持ちの話でしょ」「自分には関係ない」と思うかもしれません。
でも、それは違います。実は“普通の人”でも十分できることがあるんです。
✅ 今すぐ始められる「攻めの備え」
戦略 | 内容 | 目的 |
---|---|---|
✅ NISAの活用 | 成長投資枠・つみたて投資枠で非課税投資 | 少額でも資産形成の加速 |
✅ 高配当株・ETF | 毎月・四半期配当でインカム収入を得る | 生活費の一部を“自動補助” |
✅ 自己投資 | 資格・ITスキル・副業スキル習得 | 将来収入の底上げとリスク回避 |
✅ 情報収集 | 金融ニュース、ブログ、SNSで学び続ける | 判断力・行動力の向上 |
✅ 私自身の実例:「配当で生活を守る家計設計」
- 年収:500万円
- 支出:月20〜25万円
- 配当収入:月16万円(年間190万円)
これによって、実質的な“ダブルインカム”状態が生まれています。
調整局面で「売らない」「やめない」「むしろ買う」姿勢を続けたからこそ、
この水準まで到達することができました。
✅ 調整局面を「ピンチ」ではなく「準備の時間」に変える
- 割安で良い株を拾える
- 配当利回りが高くなる
- 冷静な人だけが得をする
このときに、焦らず、着実に投資を続けられるかどうかが分かれ道になります。
【5】まとめ|1億円を目指す人が“静かにやっていること”
「富裕層」という言葉を聞くと、
・年収1,000万円以上のエリート?
・親が資産家で生まれつきお金持ち?
そんなイメージがあるかもしれません。
でも実際は、そうではありません。
今“富裕層”と呼ばれている人たちも、最初は普通のサラリーマンだった人が多いのです。
違いはただ一つ。
彼らは「行動した人」だったということ。
✅ 富裕層に共通していた“3つの習慣”
- 資産を持つことを恐れなかった
→ 株式、投資信託、不動産などを「使いこなす」姿勢 - 下落時にも積み立てを止めなかった
→ 調整局面を“仕込み時”と理解していた - 数年単位でお金を育てる感覚を持っていた
→ 今日の損益より、5年後・10年後の姿を見据えていた
✅ 今こそ「調整局面=未来の種まきの時間」
市場が揺れている今、
「不安だから何もしない」と思ってしまう気持ちは、当然です。
でも、それを乗り越えて一歩踏み出せた人だけが――
- 次の回復期に大きく伸びる
- 将来のインカム(配当や家賃収入)を得る
- 精神的・経済的な自由を手にする
という未来につながっています。
✅ 私自身も“普通のサラリーマン”です
- 年収:約500万円
- 子ども1人、3人暮らし
- コロナショックやトランプ関税ショックを乗り越えて、
- 現在は資産3,500万円/月16万円の配当に到達
最初は数万円の積み立てから。
それでも、やめずに積み上げた結果、未来が変わり始めています。
📌次回予告|「1億円は夢じゃない」
普通のサラリーマンが“富裕層”を目指すロードマップ
この続きでは、私が本気で考えている次の目標――
資産1億円到達=経済的な自由を確保しながら、人生の選択肢を広げる
というテーマで、具体的な戦略・シミュレーション・現実的なルートをお話ししていきます。