2024年の制度改正で話題になった新NISA。
制度開始から1年が経ち、いまや会社員の約6割が「投資をしている」と答える時代になりました。
▼参考:
会社員の約6割が投資中?新NISA認知76%時代のリアル
上の記事でも紹介したように、
**「NISAを使って投資を始めている人が増えている」**ことが、数字にも表れています。
特に「インデックスファンドでの積立投資」を選ぶ人が多く、SNSやYouTubeでも「まずはインデックスから!」という発信が主流です。
確かに、インデックス投資は低コスト・分散・放置でOKという、初心者にとって安心な選択肢。
“これ一択”のような空気も、理解できるところはあります。
でも…投資に絶対の正解はあるのでしょうか?
再現性が高い一方で、「それが本当に自分に合っているか」は別の話。
そこで今回は、インデックス投資の“王道たる理由”を整理しながら、
私自身があえて配当金再投資スタイルをメインにしている理由、
そして「どんな投資を選ぶか」以上に大事なことについて、アフタートークとして掘り下げてみたいと思います。
2. インデックス投資が選ばれる理由(一般論)
Contents
■① 時間を味方につけられる(ドルコスト平均法)
例えば、S&P500を毎月3万円ずつ積み立てるとします。
価格が高い月には少しだけ、安い月には多く買える。
→「平均買付単価」がならされて、リスクが分散されるわけです。
これを**「時間の分散」**と呼びます。
投資のタイミングを自分で読まずに済む、というのは初心者にとって大きな安心材料です。
■② 市場全体の成長に乗れる(再現性が高い)
S&P500(米国の主要500社)や全世界株(VTなど)は、
「時代遅れの企業が落ちて、新しい成長企業が自動的に入ってくる」
という仕組みになっています。
つまり、自分で銘柄を選ばなくても、
長期的に市場平均の成長を享受できる。
実際、S&P500の過去30年の平均リターンは約7〜8%(年率)あります。
→個別株投資でこれを超えるのは意外と難しいんです。
■③ 少額から始められる(初心者向け)
つみたてNISAでは、月100円から投資できるファンドも存在します。
証券口座さえ作れば、学生や主婦でも気軽に始められるという点が大きい。
さらに、銘柄選び・売買のタイミングなど、迷うことが少ない。
→だから「とりあえず始めたい」人にぴったりなんですね。
■④ 長期投資との相性が良い(精神的にも続けやすい)
日々の値動きに一喜一憂せず、毎月自動で積み立てていく。
これは投資に慣れていない人にとって、ストレスが少ない続け方です。
「老後まで20年、30年」という時間を活かせる若い世代にとっては、特に大きな武器になります。
こういった理由から、「まずはインデックス投資から始めよう」という流れが生まれたわけです。
誰でもできる、続けやすい、再現性が高い。だから“第一優先”とされるんですね。
3. それでも私は配当再投資スタイルを選ぶ理由
では、なぜインデックス投資もやりつつ、私が配当金再投資スタイルをメインにしているのか?
ここには自分の価値観やモチベーションの源泉が関わっています。
■① 「毎月の配当」がモチベーションになる
たとえば、MO(アルトリア)やVZ(ベライゾン)といった米国高配当株は、
年間7〜9%の利回りが見込めます。
→100万円分保有していれば、年間で7~9万円の配当がもらえる。
これが3カ月に1回、現金で入ってくるので、
「お金が“働いてくれている”実感」が強く、続けるモチベーションになります。
■② 現金が入ってくる安心感
株価は上下するけれど、配当は定期的に入ってくる。
→下落局面でも「インカム収入がある」という安心感が支えになります。
特に、家族持ちである私にとっては、
「万が一のときの現金収入」があることで精神的に安定できる側面があります。
■③ インカムを再投資して“自分年金”をつくる
もらった配当金を使わずに、また高配当株に再投資する。
これを繰り返すことで、資産がどんどん“雪だるま式”に増えていきます。
例:
- 年間配当 50万円 → 再投資
- 翌年には約55万円
- 10年後には年100万円を超える可能性も(利回り8%換算)
これって、「会社に頼らないもうひとつの収入源」を作るイメージです。
将来的には、自分の働き方を柔軟にする“選択肢”にもつながる。
■④ もちろんリスクもある
配当金再投資には、以下のようなリスクもつきまといます:
- 減配される(例:WBAやTなど)
- 株価が下がると含み損になりやすい
- 一部の銘柄に集中投資するとダメージが大きい
→だから私は、「インカム重視だけど、リスクも理解して自分で選んでいる」というスタンスを貫いています。
了解しました!
では、第4章「再現性vs個別最適化」と第5章「アフタートーク」を、前の章と同じく わかりやすく・みやすく・具体例を交えて・丁寧に深掘りしてご説明します。
4. 再現性 vs 個別最適化:どちらが正解かではなく「自分の納得」が大事
ここで大切にしたいのが、
「再現性の高さ」と「自分に合った投資法」って、必ずしも同じじゃないという視点です。
■インデックス投資は「誰でもできる」強みがある
S&P500や全世界株式のインデックス投資は、
- 購入後にやることが少なく
- コツコツ積立するだけ
- 低コスト
という特徴があり、まさに「仕組みで勝ちやすい投資法」です。
これが「再現性が高い」と言われる理由。
たとえば、AさんもBさんも同じように「S&P500を毎月3万円積み立てる」とすれば、誰でも同じような結果が得られます。
■高配当株は「管理が必要」だけど「自分らしさ」が出せる
一方で、高配当株投資はこうです:
- 銘柄選定に時間がかかる
- 減配・業績悪化リスクがある
- 分散やリバランスが不可欠
つまり、「手間がかかる投資法」です。
ただし――
- 自分で銘柄を選び
- 配当が毎月入ってきて
- 再投資先を考える楽しさもある
→これって「投資を自分ごと化する」手段にもなるんですよね。
岡崎さん自身も、MOやBENなどの銘柄を選んで、配当金で再投資している。
まさに、自分でコントロールしている実感=“自分らしい投資”になっている。
■どちらが正解?ではなく、「続けられる形」こそ最重要
ここが一番大事です。
投資はマラソン。短距離走じゃありません。
いくら優れた投資法でも、途中で投げ出してしまったら意味がない。
逆に多少非効率でも、納得して続けられるなら、それが一番の“正解”なんです。
インデックス投資=電車に乗るだけの旅
高配当株投資=地図を片手に歩く旅
→ どちらも目的地(資産形成)に着く。でも“歩くのが好き”なら後者のほうが楽しいかもしれない。
5. やらなければ可能性はゼロ。自分で選び、続けることに意味がある
私自身、5,000万円という目標を掲げています。
でもそれが確実に達成できるとは思っていません。
■目標は「必ず届くもの」じゃない。でも挑戦しなければ、永遠にゼロ
目指す価値があるから、リスクをとってチャレンジする。
インデックスだって高配当株だって、リスクゼロではありません。
だからこそ、自分で考え、選び、続ける――その姿勢が何よりも大事なんです。
■どの手段をとっても、目的は「資産形成」
- 老後に困らないため
- 働き方を変えるため
- 家族に安心を残すため
手段は違っても、目的地はみんな同じなんですよね。
インデックス=高速道路、高配当株=下道。
高速は早いかもしれない。でも寄り道したり、景色を見たり、自分でハンドルを握る面白さがあるのが下道。
→「どっちが正しいか」ではなく、「自分に合ってるかどうか」が判断基準。
■まとめ:自分で選んだ道を、納得しながら続けていこう
投資は誰かの答えをなぞるゲームではありません。
「これが正解」と言われる方法ではなく、「これなら自分は続けられる」と思える方法を選ぶこと。
その結果、5,000万円に届くかどうかは分からない。
でも、やらなければ可能性はゼロのままです。
投資は人生と同じ。納得して選んだ道なら、たとえ遠回りでも価値がある。
続ける力が、未来をつくってくれる。