① 冒頭
Contents
いや〜、共働きになりますよね…。
年収これだけ下がってたら、もう「理想のライフスタイル」なんて言ってられません。
今や共働きって、**生活を維持するための“必要コストカット”**なんだと思います。
「お金に余裕を持つために働く」じゃなくて、
「生活が苦しくならないように働く」っていう感じ。
② 年収中央値405万円の現実
本編でも触れましたが、今の日本の年収中央値は405万円です。
これは、「収入が多い人・少ない人」すべてをならして、ちょうど真ん中に位置する人の金額。
たとえば──
- フルタイムで働いていても、年収400万円ちょっと
- 手取りにすると、月25万円前後(住民税・社保天引き後)
- 家賃や食費、子育て費用、光熱費…全部払ったら、貯金も投資もできない状態
ここに物価高と増税が加われば、1馬力(片働き)では生活がギリギリどころか、赤字になってしまう家庭も増えてきます。
たとえば…
- 食品:ここ2〜3年で1.2倍〜1.5倍に値上がり
- 電気代:2021年比で+30〜40%
- 保険料や住民税:少しずつ毎年上がる仕組み
つまり、「働けばなんとかなる」という時代ではなくなってきたんです。
むしろ、何もしないと“毎年ジリ貧になる”構造なんですよね。
ここで多くの家庭が選んでいるのが、「共働き」という選択。
でもこれって、理想を追ったものじゃなく、生活防衛の手段として選ばれているのが現実です。
③ 「理想の共働き」と「現実の共働き」のズレ
本来、**共働きって“選択肢を広げる手段”**のはずでした。
たとえばこんなイメージですよね:
- お互いのキャリアを応援し合える
- 家計に余裕が生まれて、将来の選択肢が増える
- パートナーと協力しながら、家事・育児もシェアできる
でも、今の共働きってどうでしょう?
現実はむしろ逆方向に進んでいる気がします。
たとえば、共働き家庭でよくあるリアルな悩み:
- 夫婦ともにフルタイムで働き、朝から晩まで時間に追われる
- 子どもの送り迎えや体調不良時の対応で、どちらかが仕事を休まざるを得ない
- 家事の分担が偏り、どちらか一方にストレスと負担が集中
- 帰宅後はぐったり。将来のことを考える余裕がない
こうなると、「収入は増えたけど、疲弊とストレスも増えた」という家庭も少なくありません。
時間にも心にも余裕がなくなれば、
・投資の勉強もできない
・家計の見直しも後回し
・配当やNISAといった“資産を育てる視点”が持てない
──結果として、短期的な生活の維持には成功しても、長期的な資産形成にはつながりにくいんですよね。
④ 「資産形成との関係」|“二人で働けば大丈夫”はもう通用しない?
ここがちょっとした落とし穴です。
共働きって、収入は確かに増えますが、**それ以上に「お金が貯まりづらい構造」**にもなっているんです。
たとえば、こんなケース:
- 夫:年収400万円
- 妻:年収250万円(時短やパート)
→ 世帯年収650万円と聞くと、余裕があるように感じますが… - 保育園代:月3〜5万円
- 外食・時短サービス:月2〜3万円
- 通勤・仕事関連の出費(服、交通費など):月2万円
→ “働くためのコスト”が意外とかかっている
しかも、夫婦それぞれが家計管理をしていると、
「どちらがどれだけ貯金しているか」「投資しているか」が見えにくく、家計の見える化が難しいという問題もあります。
じゃあ、どうすればいいのか?
私が実際にやってきたのは、
- 支出は“最低限の生活コスト”でキープ(固定費を徹底管理)
- 余った分はすべて投資に回す(特に配当株・NISAを活用)
- 配当収入(月16万円)で「生活の一部を仕組み化」
この“家計の一部自動化”が、精神的なゆとりと将来への安心感につながってきました。
共働きって、短期的には正解でも、長期戦略がなければ消耗戦になりやすい。
だからこそ、「働きながらでも仕組みで資産を育てる」という視点が、いま本当に大切だと思います。
⑤ 共働きじゃなくても“乗り切れた”理由
うちは共働きではありません。
でも、それでも何とかやってこれたのは、「生活そのものを小さく設計した」ことが大きかったと思っています。
たとえば…
- 家賃:手取りの25%以内
- 外食・レジャー:必要最低限
- お小遣い:実質ゼロ(欲しいときに吟味して買うスタイル)
- 通勤や仕事にかかるコスト:極力ミニマムに
その結果、月20〜25万円の生活費で回せる家計ができました。
そこに、**配当金(月16万円/年間190万円)**が加わると、
実質的には「二馬力状態」に近づいていきます。
・収入は一人分
・でも、家計にはもう一人分の“副収入”が自動で入ってくる
→ これが、精神的にも家計的にもかなり大きかったです。
最初はほんの数万円の配当からのスタート。
それでも「コツコツ再投資」を続けることで、今の水準まで積み上がってきました。
特別な才能もスキルもない、普通のサラリーマンでもここまでこれた。
これが、自分の中での一つの自信にもなっています。
⑥ 「選択肢を増やすこと」は、誰でもできる
「共働き」という言葉を聞くと、
・家計の支え合い
・育児の分担
・理想の夫婦像
…そんなポジティブなイメージがあるかもしれません。
でも今はそれよりも、
「生活を守るために働かざるを得ない」
という防衛手段としての共働きが増えていると感じます。
だからこそ思うのは、
“いつか選べる側に回る”ための準備を、今から始めておくべきということ。
- 配当金
- 積み立てNISA
- 副収入
- 自己投資や資格
こうした“静かな資産形成”を進めていけば、
たとえ今すぐは変わらなくても、5年後・10年後の選択肢は確実に増える。
「共働きで疲れ切っている」
「でも、何か変えたい」
そんな人にこそ伝えたいんです。
いま選べなくてもいい。だけど、いずれ選べるように備えておこう。
未来の自分のために、いま“もうひとつの収入源”を育てていきましょう。