配当が増えたことで、
「このままでいいのか?」という小さな違和感が生まれました。
「もっと管理しやすく、もっと柔軟に」
そんな考えがきっかけとなり、
私は日本株をすべて売却し、“分配型投信”に舵を切ることになります。
今回の記事では、
その**「戦略の転換」と、
その結果、見えてきた新たな課題と希望**について、正直にまとめてみました。
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🟦 導入:配当は増えた。でも、あるとき“違和感”があった
2025年に入って、配当は1〜3月だけで73万円超。
前年の同時期が32万円台だったことを考えると、+40万円の成長です。
月ベースにすると、配当だけで月24万円ほど入ってくる計算になります。
でも──。
ここまで積み上がってきたにも関わらず、
ふとした時に**「このままでいいのか?」**という感覚が生まれました。
なぜなら、「配当が入ってきたとしても、その配当を“うまく回せていない”」
そんな感覚があったからです。
資産は増えているのに、配当のタイミングが偏っていて再投資しにくい。
キャッシュが貯まっても、うまく動かせていない。
その“停滞感”が、ずっとどこかにありました。
そこで私は、日本株中心だったポートフォリオを思い切って見直す決断をしました。
🟦 第1章:かつての日本株ポートフォリオとその限界
私が以前組んでいたのは、以下のような日本株ポートフォリオです:
- 三菱HCキャピタル
- ENEOS
- 住友商事/三井物産などの商社
- あとは少額でREITやインフラファンドを組み合わせ
これらは配当利回りでいえば4〜6%台と悪くはない。
しかも、「日本株の方が為替リスクもなく安心」と思っていました。
でも実際に運用してみると──
❗ 問題1:配当が偏りすぎていた
- 三菱HCキャピタル:6月・12月配当
- ENEOSも同じく6月・12月
- 他の日本株もだいたい「年2回の6・12月入金」がほとんど
「毎月配当」を目指すには、
REITやインフラファンドを無理やり組み合わせて穴埋めするしかない。
でも、それだと銘柄数が増えすぎて管理が煩雑に。
しかも、**分散させてるようで、全部6月に集まる…という“偏りリスク”**が抜けなかったんです。
❗ 問題2:成長性に限界を感じた
日本株は配当性向が低い会社も多く、
「今は出しているけど、これ以上は増えないだろうな…」という銘柄が多かったのも事実です。
配当を“積み上げていく戦略”としては、
どうしても限界が見え始めてきた。
それが、乗り換えのきっかけになりました。
🟦 第2章:分配型投信という選択。安定ではなく“循環”を選んだ
そこで私が次に選んだのが、分配型の投資信託です。
しかも、日本市場ではなく、米国市場をメインに組み替えました。
✅ 選んだ理由は、3つの“回しやすさ”
① 分配金が「月単位」で出るものを中心に構成
→ 毎月入金されることで、再投資タイミングを逃しにくくなる
② 分配利回りは6〜8%想定
→ 高配当株と同じくらいの利回りで、頻度の高いインカムが得られる
③ 投資信託だから、管理が楽
→ 個別株よりも銘柄チェックの頻度を減らせて、時間コストを下げられる
たとえば、今実際に運用しているのは:
- 毎月分配型の米国リート投信(例:ピクテなど)
- ハイブリッド型(株+債券)の高配当型投信(インベスコなど)
これらを組み合わせることで、
**「毎月の入金 → 分配金で買い増し」**という流れができるようになりました。
🔁 分配金は“再投資が基本線”、でも必要なときは使える
もちろん、もらった分配金は基本的に再投資です。
増えた配当をさらに積み上げるための“エンジン”として使っています。
でも──
💡 必要であれば使う。
この“柔軟性”が、分配型投信を選んだ最大の理由でもあります。
たとえば:
- 突然の医療費や固定資産税など、大きな支出があったとき
- 子どものイベントなど、家庭の支出が重なる時期
こういうときに「分配金から一部を使う」ことができると、
精神的にも投資の継続がしやすくなるんです。
この「再投資しつつ、必要なら使う」というバランス感覚が、
今の自分にとってベストな選択肢でした。
🟦 第3章:ただし、分配型も「絶対」ではない。リスクも理解している
分配型投信は、「毎月お金が入る」仕組みを作りやすいのは事実です。
しかし、それが“安定収入”だとは限らないというのもまた現実です。
❗ 実際、こんなリスクがある:
- ファンドの運用成績が悪ければ分配が出ないこともある
- 為替・利回り・投資先資産の下落で利回りが維持されない
- 基準価額が下がりすぎると、元本取り崩しのような形になる
だからこそ、私は分配型投信を「補完ツール」として位置づけています。
主軸はあくまで、米国ディフェンシブ銘柄の配当基盤です。
🔒 たとえば:
- MO(アルトリア):安定した高利回り。長年の増配実績あり
- JNJ(ジョンソン&ジョンソン):連続増配60年超、生活必需品セクター
- PG(P&G):消費が景気に左右されにくく、配当も安定
これらを「軸」にすることで、
“分配金が出ない月”でも慌てない構成にしています。
配当型と分配型を“併用”することで、
「成長と回転」「安定と柔軟性」それぞれを両立できる土台を築いています。
🟦 第4章:配当の平準化は「全員がやるべきこと」ではない
私は「毎月配当」を重視してきました。
理由はシンプルで、毎月キャッシュが入る方が管理しやすいからです。
でも、それが「正解」かといえば、そうではありません。
すべての人にとっての最適解ではないと思っています。
- 年2回でも十分満足な人もいれば、
- ドーンと年1回欲しいという人もいる
配当は「いつもらうか」よりも、“どう使うか”のほうが重要。
だから私は、「再投資」と「柔軟な取り崩し」の両立を意識しています。
投資は人それぞれ。
**「自分にとって心地いい配当スタイル」**を選ぶことが、何よりも続けるコツだと思います。
🟩 終章:投資方針は“変えていい”もの。そして、変えて“強くなった”感覚がある
優待株を楽しんでいた時期があり、
そこから配当重視に変わり、
今では分配型投信を組み合わせて、キャッシュを回す構成になった。
この流れを振り返ると、
「投資はずっと同じである必要はない」と感じます。
むしろ、「目的に合わせて変えられること」が、
自分に合った戦略に近づくための大事なステップだと思います。
そして今──。
月24万円の配当は達成しました。
でも、その中身は**“無理やり感”を含んだ構成**です。
分配型の割合が増えたことで、不確実性も同時に抱えているのが正直なところです。
✅ 次の課題:この“やや不安定な配当24万円”をどう“安定的な土台”に変えていくか?
- さらにディフェンシブ比率を上げる?
- 分配型の中でも質を選ぶ?
- それとも、一部を利確して現金比率を上げる?
投資には、正解がありません。
そして、一度決めた方針を“変えていい”のも、投資の魅力だと思っています。
私は今、「月24万円の配当」という結果を得ました。
でもこれは、“ゴール”ではなく、“通過点”です。
中身を見れば、分配型に寄せた構成にはまだ不安定さもある。
ここからは**“数字”ではなく、“質”と“継続性”を育てていくフェーズ**です。
次に目指すのは──
「安定して受け取れる毎月24万円」
そして、
「それでも足りなければ、いつでも“使わない”という選択肢を持てる状態」
この先どう“整えて”いくのか。
その再設計の記録を、次回以降も綴っていきたいと思います。