「行き過ぎた投資、やり過ぎた配当」

月16万配当から人生を変える|The Dividend Hustle

「手取り28万円・子育て世帯が“自由な16年後”を描いたら、こうなった」

1億円あっても不安。でも月25万円で安心。
そんな価値観に気づいてから、僕は「FIRE=資産額の話じゃない」と思うようになりました。

家計調査のデータを見て分かったのは、
“支出”こそがFIREの核心であり、僕たちの未来の設計図になるということ。

今回は、政府の家計支出データ(月30万円時代)と僕の実生活(月25万円以下)を比べながら、
息子が成人する16年後にサイドFIREを目指す現実的な道筋を考えていきます。

✅1. 月30万円時代の到来|家計調査から見る現実

2024年の総務省「家計調査」によると、二人以上の世帯の平均支出は月額30万円を超えています(正確には約30.2万円)​。
これは、前年よりも名目で約2.1%の増加。背景には次のような要因があります:

🔺 家計を圧迫する要因

  • 物価の上昇(インフレ):食料・日用品・ガソリン・光熱費の継続的な値上げ
  • 社会保険料や税負担の増加:手取りが増えにくい
  • 教育費・医療費の上昇傾向:特に子育て世帯への影響大

これにより、FIRE(経済的自立・早期リタイア)を目指すうえでの必要資産額も自然と増加しています。


📌「FIREに必要な資産額」は支出次第で大きく変わる

月間支出年間支出必要資産(利回り4%)
25万円300万円7,500万円
30万円360万円9,000万円
35万円420万円1億500万円

たとえば、月5万円支出が増えるだけで、必要資産は1,500万円も変わるのです。

✅2. 我が家の支出は月25万円〜30万円|“平均レベル”でも満足できる暮らし

最近の物価高騰の影響を受けて、我が家の月間支出も25〜30万円ほどに増加してきました。
一時期は20万円台前半で安定していたのですが、以下のような項目でじわじわ支出が上がってきています:


📈 支出増加の背景(実感ベースの具体例)

項目最近の変化
食費豆腐・卵・パン・バナナなど日常品が1〜2割値上がり
光熱費電気・ガス代が高止まり。夏冬は2万円超えも珍しくない
保育園関係保育料以外にもおむつ・衣類・イベント代がちょこちょこ出費
日用品ティッシュや洗剤など**「安い時にまとめ買い」が効かなくなった**
教育関連幼児教材・絵本など息子への支出が増えやすい(嬉しいけど)

💬それでも「苦しい」と感じない理由

現在の収入は、**総支給で月35万円程度(手取りで約27〜28万円)**です。
この中で「25〜30万円」という支出は、ギリギリ〜トントンのラインとも言えます。

でも、「余裕がない」「しんどい」と感じることはあまりありません。
なぜなら、次の3つの要素があるからです:


✅ 家計の安心ポイント

  1. 固定費の最適化
    • 通信費は格安SIM、保険は最低限、住宅ローンなし(or家賃が安い)など
  2. 無駄な娯楽支出ゼロ
    • 飲み会ゼロ・お酒もなし・ガジェットは年1回吟味して購入
  3. 家族で協力する家計運営
    • 「お小遣い制度」ではなく必要に応じて使うスタイル(妻とそれぞれ管理)

💡 結果的に、「FIREに向けた投資」が継続できている

  • 月々の余剰資金+配当金は、生活費の補填ではなく「再投資」へ回せている
  • 配当収入は月平均16万円(年間190万円)
  • この配当で、生活費の5〜6割はすでにカバーできている状況

🔍 FIREに近づくコツは「最適化」であって「極端な節約」ではない

僕たちは、極端な節約はしていません。
**むしろ「使いたいところには使う」**というスタンスを貫いています。
たとえば、

  • 息子への教育費・本代
  • 毎朝のプロテイン+豆乳+バナナヨーグルト
  • プログラミング教材や資格の受験料

これらは削らず、むしろ“投資”として考えています。


📌 FIREの本質は「収入 − 支出 = 投資余力」の最大化

支出をコントロールしながら、 収入と配当を最大限活かしていくことで、
たとえ平均支出並みの生活であっても、FIREに十分近づけるという実感があります。


次は、この「月25〜30万円生活」をもとに、
どれくらいの資産があればFIREできるのか?
「✅3. 月25万円生活でFIREを考えるとどうなる?」で詳しく見ていきます!

✅3. 月25万円生活でFIREを考えるとどうなる?

FIRE(経済的自立・早期リタイア)というと、よく耳にするのが…

「FIREするには1億円必要でしょ?」

という声。でも、それって**“支出が高い人の話”**なんですよね。

僕たちのように、月25〜30万円で暮らせる家庭なら、話はまったく変わってきます。


🔍 まずは生活費から逆算してみる

月の生活費年間支出利回り4%で必要な資産
25万円300万円7,500万円
30万円360万円9,000万円

でも、ここで僕は配当投資を軸にしているので、利回りはもっと高めを前提に考えます。


📈 実際の配当利回りで計算すると?

たとえば、利回り6〜9%を目標にする高配当ポートフォリオなら、必要資産はこうなります:

年間支出利回り5%利回り6%利回り8%
300万円6,000万円5,000万円3,750万円
360万円7,200万円6,000万円4,500万円

僕の現在の利回りは**約9%**なので、
年間配当190万円という現実は、資産約2,100万円で可能になっている計算です(※元本3,500万円の一部が無配や成長株含むため差あり)。

✅4. 息子が成人する16年後に向けた現実プラン

僕には今2歳の息子がいます。
彼が成人するのはちょうど16年後、僕が54歳になるタイミングです。

「このタイミングで“働き方”を変えられたら、きっと人生は豊かになる」と感じ、
僕はこの16年後を目標にサイドFIREを目指すことにしました。


🔍 現在の状況と目標のギャップを整理してみる

項目現在16年後の目標
年齢38歳54歳
総資産(リスク資産)約3,500万円約6,000万円(想定)
年間配当約190万円(配当利回り9%)約300万円(月25万円)
支出月25〜30万円同程度(子の教育費次第で微増)

📈 どんなシナリオで目標に近づけるか?

▷ケース1:このまま高配当+再投資を継続

  • 利回り9%を維持しながら再投資すれば、あと数年で配当300万円も視野に
  • 目標達成は10年以内も可能 → その後は「守りに入る」戦略もOK

▷ケース2:利回り5〜6%に抑えた安全ポートフォリオに切り替え

  • より安定的な銘柄に切り替えると、必要資産は6,000万円前後
  • 年平均4〜5%成長なら、積立+複利で16年あれば到達可能

✅ 追加で意識したい「現実的な選択肢」

選択肢内容
副収入を育てるブログ・YouTubeなどのコンテンツ資産、副業スキルもFIREを補完
軽労働を取り入れる子どもが成長したあとは「週2勤務」など柔軟な働き方へ
生活スタイルを柔軟に見直す子育て期→教育費ピーク→巣立ち後、とフェーズごとの調整が前提

💬 最後に:サイドFIREは“未来のための保険”でもある

完全FIREと違って、サイドFIREは「働いてもいい、でも働かなくてもいい」状態。
もし、子どもの進学や親の介護、健康問題など**“人生の予期せぬ波”**が来たときでも、
「選べる状態」になっていることが最大の強みだと感じています。


✅5. FIREは節約ではなく“納得の支出設計”

僕がこのFIREという考え方に惹かれたのは、「自由になりたいから」でした。
でもそれは、「お金持ちになりたい」という話ではありません。


💡 本当の目的は「お金の不安から自由になること」

  • 「このまま定年まで働き続けるのか…?」という漠然とした不安
  • 「子どもとの時間が足りない」「人生が仕事に食われてる」感覚
  • 「収入が減ったら、生活できない…」という依存状態

これらを**“配当収入+支出設計”という武器で打ち消していく**のが、
僕の目指すFIREの姿です。


✅ 節約は手段であって、目的ではない

僕たちは極端な節約はしていません

  • 朝のプロテイン・豆乳・バナナヨーグルトは欠かさない
  • 息子のための絵本や教材にはお金をかける
  • 自分の学び(Python・資格)には惜しまず投資する

こうした**「削らない部分」を持ちながら、他を見直す**ことで、
無理のない家計設計=FIREに耐えられる生活基盤を作っています。


🔍 「FIREは節約生活」と誤解されがちだけど…

実際には、「いくらあれば足りるのか」「何にお金を使いたいのか」
この“納得感のある支出設計”ができることこそ、FIREの本質なんだと感じています。


💬 まとめ:自由とは、“選んで使える”ということ

  • 節約=我慢ではない
  • 支出を把握し、必要な分だけ稼ぎ、投資で足りない部分を補う
  • サイドFIREは、お金を「どう使うか」に納得できる状態とも言える

✅6. FIREはゴールではなく“選択肢”

FIREという言葉には、「完全に働かずに生きていく」みたいなイメージがつきがちです。
でも、僕がこの数年で感じたのは、FIREはゴールじゃないということ。


🔍 FIREは“働かなくていい”じゃなく、“働くかどうかを選べる”状態

  • 「もう働かなくてもいい」という状態を持つことで、本当にやりたいことを選べる
  • 「働きたいけど、無理はしたくない」「子どもと過ごす時間を最優先にしたい」
    そんな**“選択の自由”**こそが、FIREの本当の価値だと思っています。

🔁 僕の人生とFIREの関係は、こう変わった

  • かつて:**「1億円必要?ムリゲーだ…」**と感じていた
  • 今 :「月25万円の支出で満足できるなら、話は変わる」

そして、月16万円の配当を得て、支出の6割をまかなえるようになった今、
「完全FIREじゃなくても、もう“十分自由”かもしれない」とも思っています。


🛠 これからFIREを目指す人へ、僕から伝えたいこと

  1. まずは自分の支出を“把握”することから始めよう
    • 「いくら欲しい?」より「いくら使ってる?」が先
  2. “節約”ではなく“最適化”を意識しよう
    • 削るところと使うところのメリハリが、継続できる家計をつくる
  3. FIREは「自由を買う手段」だと思ってみてほしい
    • 子育ての時間、学びの時間、自分らしい働き方――
      それらはお金で買えるものではないけど、お金がないと選べないものでもある

✨まとめ:FIREは“選べる人生”を作るための手段

FIREは競争ではありません。
他人と比べて「早くリタイアしたい」「大金を貯めたい」と焦る必要もないんです。

自分にとって「ちょうどいい生活」「心地よい支出バランス」を見つけ、
ゆっくりでも、確実に“選べる人生”を手に入れていくことこそが、
FIREの醍醐味ではないでしょうか。


この記事が、どこかの誰かが「未来を前向きに設計するきっかけ」になれば嬉しいです。
「あなたにとっての“ちょうどいいFIRE”」は、どんな形ですか?

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